昭和50年度版 北海道難病白書

健康でしあわせな毎日をおくること、これは道民みんなの願いにほかなりません。しかし、今日の社会には人びとの生命や健康を脅かし、あるいは生活を不安におとしいれるような要因が残念ながら多くあります。難病問題もそのひとつです。

原因もわからない、治療方法もわからない、その上極めて難治、しかも経過が慢性にわたるということから患者や家族のみなさんの苦しみは、はかり知れないものがあります。

道としては、これらの人びとのために、医療賞の公費負担などの諸対策を実施しておりますが、まだ必ずしも十分とは考えておりません。今後一層対策の充実をはかるとともに、患者のかたがたが少しでも安らぎを感ずるような施策を考えてゆきたいと思っております。

1991年度版(平成3年度)版 北海道難病白書

私たちが初めて「北海道難病白書」というものをまとめ、世に問うたのは1975年。今から16年前のことになります。その頃の私たち患者は憐れみや同情と共にマスコミに紹介されることが多く、そういう扱いには不本意ながらも、難病という言葉は広く道民の皆様に認知されるようになりました。そして私たちには、難病にかかったという貴い経験をとうして、「生命」とか「生死」に関することには他人様よりはチョッピリ敏感だという自負が少なからずあったように思います。しかし、日本はいまや世界に冠たる長寿国となり「病気・障害・死」について30代後半以降の人なら誰でも自分自身の問題として真剣に考えるようになりました。健康だった人が病気や事故等によって障害者になった例を身近に見たりすると、健常者とか患者・障害者と区切る境界線はあるようで実はないのだということを実感させられます。

㈶北海道難病連加盟団体会員生活実態調査報告書

報告のまとめが人一変遅れましたことを、先ずはお詫び申し上げます。

2009年度の難病連総会で「生活医療基盤見つめなおしの実態調査アンケートを行い、請願の統一要望の集約をします」と決めたもので、実施はその年の夏でした。

ようやくまとまり、ここに報告いたしますと共に、皆様がたからの分析やご意見、関連する要望などをお寄せいただきますようお願い申し上げます。

今回の調査の特徴は、小泉内閣によって進められた急激な医療構造改革が日本各地に深刻な地域医療崩壊をもたらした今、医療構造の大きな変化による地域医療への影響を、受診者の目線から発信しようというものでした。

難病患者の日常生活と福祉ニーズに関する
アンケート調査

わが国は今「福祉」と「医療」「社会保険」という切り分けられた政策ではなく、安心と安全を国民生活の基盤とする「社会保障」全体のあり方をどのように確立していくかという論議へと向かっている。その中に生涯の医療を必要とする「難病」や「長斯慢性疾患」をどのように位置づけるかが大きな命題となっている。わが国の福祉施策は1981年の国際障害者年をひとつの契機として「ノーマライゼーション・QOL・インテグレーション」をキーワードにして進展してきた。難病患者については、医療政策上の支援だけにとどまっている傾向にあるが、生活の障害(社会福祉制度上の施策)については十分な手当てを時間と地域の広がりの中では行われていない。わが国はひとりひとりの国民・市民が誰でも住みやすい社会を目指している。しかし、難病患者等の生活改善への社会福祉政策はまだ十分ではない。